概要
今回は持ち込みの古い鉄扉をもとに窓付ドアを製作しましたのでご紹介いたします。
枠は既存のものを使用するとのことですので、今回は扉のみの製作となります。
設置場所が良かったためかドア全体としてはサビ付きもそこまで酷くはないのですが、ドアノブやドアーチェックのサビ付き・ガタつきが顕著ですので、部品の交換や扉丸ごとの交換など、鉄扉としては見直しの必要なタイミングであると思います。
余談ではありますが、鉄扉本体には寿命があります。主にサビ付きと歪みが要因となるのではないでしょうか。
サビは発生後放置すればするほど対処が厄介ですし、歪みを放置しておくと扉を開くことすら出来なくなることもあります。そのため、今お使いの扉を大事にしていただくためにも、何か問題があった際は早めに修理業者様にご連絡をいただき、再製作の際は是非鈴木製作所にご用命を。長く大事に使える扉を作らせていただきます。
設計図
今回は※額入りフラッシュ戸に変更し、ガラスを入れるオーダーがありましたので以下の様な設計図を書きました。
※額入りフラッシュ戸・・ガラスをはめこんだ、平らなドア
特徴としては額入りでありガラスを入れること、また既存の枠を使うために丁番の取付位置の寸法を正確に合わせるといった部分があります。
切り出し・加工
鉄の板をカット→切り欠き→曲げたものがこちらです。
遠近の関係で窓のスペースが大きく見えますが、寸法通りです。
また、窓のスペースの中央に縦のラインを残しています。
これは素材の歪みを避けるための措置で、全てを切り抜いてしまった場合素材全体がとても曲がりやすくなってしまいます。
組み立て・仕上げ
内側に骨組みを組み込み、溶接にてつなぎ合わせたうえで中央の開口部にガラスをはめ込む溝を設置しております。
手前のネジの付いた箇所が扉が付いた際の内側になります。ネジを外すことでガラスを割ることなく外せてしまうため、ネジは内側にという防犯上の措置です。
ガラスの設置
・最初に押縁を外してバックアップ材をセットする
・バックアップ材の上にガラスを設置し、高さを調整の上ガラスの位置を固定
・押縁を再度取り付ける
・ガラスのへりと窓枠にマスキングテープを貼る
・コーキング材を流し込み、溢れた分を削り取りつつ、表面をきれいに仕上げる
・マスキングテープを剥がし、乾燥するまで待つ
上記順序にて行っております。平素はガラスを付けるタイミングとしては現場で行う事が多いです。
これは現場への納入前のガラスの破損や汚れといった問題があるためですが、今回はお客様の要望で先にガラスの取付を行う事となりました。
最後に
鈴木製作所ではご要望に応じ、現場の状況や開口に合わせたドアを一つ一つ丁寧に製作させていただいております。
また、既製品にはないものや指定の寸法での部材製作も行っております。
お困りごとやご相談等ございましたらお気軽にお問い合わせください。鉄扉製作.com